季節別魚情報
旬の魚情報

富山湾は、暖かい対馬海流と冷たい日本海固有水(深層水)で満たされているため、暖流系と冷水系の両方の魚が棲める環境となっており、富山湾には約500種もの多種多様な魚が生息しています。
その中から、「富山県の魚」にもなっている「ホタルイカ」と「シロエビ」がちょうど旬を迎えていますので、今回はこの2つの魚をご紹介しましょう。

富山湾の春の夜、竜宮の使者が来る 「ホタルイカ」

ホタルイカ・世界でただ一つの産卵群遊海面
富山湾は日本海のほぼ中央に位置する外洋性の湾で、庄川・小矢部川・神通川・常願寺川・早月川・片貝川等大小あわせて300以上の河川が注ぎ込んでいます。沿岸には蜃気楼で知られる魚津や、新湊・氷見などの活気にあふれた漁港が点在し、日々新鮮な魚を水揚げしています。
この魚津から新湊にかけての沖合はホタルイカで有名な海域。富山市から滑川市・魚津市に至る海岸15km、沖合700m以内の区域はホタルイカの産卵群遊海面として、特別天然記念物に指定されていますが、このような例は世界にも無い大変に珍しく貴重なものです。
春、3月中旬から4月下旬にかけて、富山湾ではこの有名なホタルイカ漁が一斉に始まります。

・無数の青白い光が海にゆらめく
ホタルイカは目のまわりや腕、皮膚などの体表に大小100個の発光器を持っていて、これが夜の海に青白い光りを放つのが特徴で、ホタルのように光ることからこの名前が付けられた、とされています。
ヒレはハート形をしていて、その大きさは長い胴の約5分の3を占めるほどで、深海に棲むのに適した大きな目をしています。
雌雄の別なく継続的に発光する、この妖しくも美しいホタルイカの光りは、周囲の明るさにとけ込むことによって外敵から身を守るためのものなのです。

・富山県人の喜びと誇り、ホタルイカ
ホタルイカは産卵直前の身の張っている4月前後が旬で、柔らかく、むっちりとした独特の甘みがこたえられないおいしさ。
また、たん白質や内臓のレチール含量も多く、ことにビタミンAを非常に多く持った栄養価の高い食材です。
昔から富山湾の人々は、妖しくゆれる光りを放ちながら海面を遊泳するこのホタルイカを、<竜宮の使者>と呼んで親しんで来ました。
春の夜の海、岸辺に群来する青白い無数の光りのゆらめきは、ここ富山の海の人々の、限りない喜びであると同時に、誇りでもあるのです。


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